私たちが医療機関にかかるとき、『病院』でひとくくりにしていることが多いのではないでしょうか？厳密にいえば「病院」と「クリニック」には違いがあり、医療法によって定められています。
まずいちばんの違いはその規模です。病院の場合は入院施設としてベッド数が20床以上、医師の数も最低3人以上が必要です。これに対して、クリニックは入院施設がなくてもよく、ベッド数も19床以下となっています。また医療機関としての役割にも違いがあり、病院が難病・重傷者を治療するよう高度な医療設備と医療行為を行うことが中心なのに対し、クリニックは軽いけがや病気、慢性疾患などの患者の治療が中心となります。
病状によっては、クリニックから病院に移ることもあります。そのとき「紹介状」が発行されますが、正しくは「医療情報提供書」といい、これまでの検査や治療内容、どんな薬を処方しているか等の情報が書かれているのです。
紹介所を持参することでスムーズな受診ができますから、体調不良を感じたときは、まず街のクリニックにかかることをお勧めします。ちなみに紹介状を持参せずに病院にかかる場合、医療費とは別に選定療養費がかかる場合もあります。