一般的にがん治療といえば標準治療が施される場合がほとんどだと思います。標準治療というのはいわゆるがんの三大療法と呼ばれる外科的医療、化学療法、放射線療法のことです。
がんになった場合これらの治療法から適したものを医師から進められ、それに従って治療を進めることになります。そしてその場合、周囲の人たちが異を唱えるようなことは少ないでしょう。しかし患者本人が遺伝子治療などの先端治療を受けたいと希望した場合、周囲の人間が反対することがあります。
まだ新しい治療法である遺伝子治療は、三大療法に比べると歴史が浅く、保険適応でもありません。そのため大病院で扱っていることも少ないですし、医療従事者のなかでも正確な知識を持たない方もいます。そのような状況を考慮して、信頼できるのかと疑心暗鬼になってしまう気持ちもわからなくはありません。
人は未知なもの、よく知らないものに関しては慎重になるものです。もし患者本人が遺伝子治療を受けたいと考えるのなら、正確な情報を収集することです。遺伝子治療はどんな治療で、どのような効果があり、費用はいくらくらいなのか。なぜ遺伝子治療を受けたいと思っているのか。
患者自身の治りたいという熱意が伝われば、周囲の方々も耳を傾けてくれるはずです。遺伝子治療を扱っている医療機関では、そういった患者さんの声も届いているのです。